【実例】三相モータでW相だけ過電流になった原因と対処法

トラブル対応

① はじめに

先日、5.5kW汎用モータの点検依頼で現場対応した際、W相だけ電流値が高く
サーマル(過負荷)リレーが頻繁にトリップするトラブルがありました。
原因調査から復旧までの流れをまとめます。

結果的には配線ミスが原因でしたが、原因特定まで少し時間がかかったので、
備忘録も兼ねてまとめます。


② トラブル内容

  • モータ:5.5kW 三相誘導モータ
  • 症状:W相のみ電流が高い
  • サーマル(過負荷リレー):頻繁にトリップ

③ 現地でやった確認項目

  • 三相電圧測定:正常(ブレーカ、マグネット(電磁接触器)の1次側,2次側)
  • 各相電流測定:U相 22A
           V相 22A
           W相 40A(モータ定格22.6A)
  • 端子台確認:ネジのゆるみなどなし
  • モータ 絶縁抵抗測定:正常
  • モータ 巻線抵抗測定:正常
  • モータの異常発熱なし

④ 原因

調査したところ、キャブタイヤケーブルの被覆処理が不十分で、
内部導線が端子箱内に接触していました。
外被を剥く際に刃が入りすぎていたことが原因でした。


⑤ 対処内容

  • ケーブル再加工
  • 絶縁処理
  • 再配線
  • 再測定 → 正常復帰

⑥ まとめ

完全短絡じゃないからブレーカは落ちない。
今回のように一相だけ電流が高い場合でも、モータ不良とは限らず、配線が原因の場合がある。
特にキャブタイヤの被覆処理は注意が必要でグロメット or ケーブルグランド必須。


4ヶ月ほど前からサーマルトリップが起こっていたそうなので、
今回の件、実は「かなり危なかった」 

条件次第では、以下のような重大事故につながる可能性がありました。

  • 感電
  • 地絡
  • モータ焼損

  まで行く可能性があった。

サーマルが正常に動作していたことで、重大事故には至りませんでした。

改めて、
・配線処理の重要性
・保護機器の設定確認
の大切さを実感した事例でした。

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